Nintendo Switchから発売されたゲームキット『Nintendo Labo (ニンテンドー ラボ)』の感想レビュー。面白かった所・良かった所・つまらなかった所まどをまとめました。
『Nintendo Labo (ニンテンドー ラボ)』紹介動画
Nintendo Labo Toy-Con 01: Variety Kit 【あそぶ】 紹介映像
Nintendo Labo Toy-Con 02: Robot Kit 【あそぶ】 紹介映像
前文
そもそも、このゲームを語る時に「面白かった所・つまらなかった所」という語り口で文章を書くことに違和感すら覚える。それほどまでに、この「ニンテンドーラボ」は遊び手によってその姿を変えるまるで「雲」のようなゲームだから。
専用のダンボールキットを使って外して、組み立てて、作る、そしてそれをゲームに繋いで遊ぶ。まさに「作る喜び」「遊ぶ楽しさ」を味わえる、というもの。
もちろん子供向けゲームということもあって、大人が本気でやると作るのはカンタンで専用のゲームも難易度としては決して高いものではない。なのだが、子供のころ何になるわけでもないのに夢中でガンダムのプラモデルを作っていた頃を思い出して泣きそうになった。
この「作る」という行為こそ私たちが大人になって忘れてしまった「大切な何か」なのではないか、そう感じた。隣で楽しそうにダンボールを組み立てる息子を眺めながら。
面白かった所・良かった所
・折り目がしっかりついているので小さい子供でもカンタンに作れるようになっている。意外と丈夫なので反対側に曲げてもすぐにぐちゃぐちゃになったりしないのも良点。
そして素晴らしいのは「カンタンだけではない」というところ。「ちょっと工夫して作れるようになっている」というのがミソで、できるものができるようになったときの喜び、うまく組み立てられたときの達成感をちゃんと味わえるようになっているのも嬉しい。
・また作り方の解説動画も非常にわかりやすく、視点を変更して「ここがこうなって動く」ということがしっかりとわかるようになっていたり、画面をタッチ(ボタンを押す)ことで説明が進むシステムなので自分のペースでゆっくり進めることができる。「工作・モノづくりは苦手」という人でも楽しく作ることができる。
・「リモコンカー」「つり」「バイク」「ピアノ」と男の子も女の子もわけへだてなく楽しめるようなキットなのもありがたい。またニンテンドーラボの最大の特徴は「自分でオリジナルのおもちゃが作れる」というところにある。
入力と出力をうまく組み合わせることで、例えば「入力:画面タッチ」「出力:音を鳴らす」=ギターといったふうに自分で説明書にはないようなおもちゃを作ることも可能。この「生み出す楽しさ」を味わえるのもニンテンドーラボの魅力。
・また、ダンボールに色を塗ったり、マスキングテープを貼ったりして、ダンボールラボ自体に「個性」を出すことができ、まさに「世界に一つしかない自分だけのダンボールラボ」を作ることもできる。
その他細かい良点
・任天堂の販売サイトでダンボールは個別で買うことができる。
・印刷機がある人向けにすべてのダンボールパーツをPDFで無料配布もしている。
どう遊ぶ、どう使うかはその人次第
— 住所不定無職こひぎぬ (@co4690) 2018年4月23日
しかもダンボールだから整形し放題ってかなりニンテンドーラボの強みだしめちゃくちゃ面白いところだと思うんだよな
俺が子供の頃にあって欲しかったこういうの
Nintendo Laboのピアノ。
— にきにん★まだまだ踏ん張る★📎🖇🖇📎 (@nikining_sb) 2018年4月23日
遊ぶのもおもしろいけど、仕組みを考えながら、組み立てるのがおもしろい。
のりもハサミも使わないで、うまいことできてるの、さすが任天堂。
折り返しでバネにしてるところとか、おもりのパーツを詰めるのとか。
音色も変えられるし、ピッチベンド(輪ゴム利用)も使える。 pic.twitter.com/0F2jPepNfq
さっき初めて知ったがニンテンドーラボの目玉は段ボールの工作じゃなくてToy-Conガレージとやらなんだな
— ぽち (@pochi_hy23) 2018年4月23日
確かにこれなら遊びながらプログラミング学べそうだしヤバい
画面上で入出力を確認しながらトライアンドエラー繰り返せる機器ってのは相当面白いと思う
ニンテンドーラボのおうちがかわいいのでメモ。おうちは謎の生き物と遊んだりごはんあげたりできるゲームです。ダンボールのブロックがゲームに反映されるので操作がアナログっぽくなるのが面白い(2枚目はちょっとネタバレっぽいかも) pic.twitter.com/nMaq6bG2b9
— ちずる (@chizuuu2) 2018年4月23日
つまらなかった所不満点
・ゲームとしては他のソフトに比べるとやはり薄味で、大人が本気で遊ぼうと思ったらすぐに飽きてしまうだろうということ。あくまでも「家族(子供)と一緒に遊ぶゲーム」だというのはわかっていたほうがいい。
・いくら丈夫だといってもダンボールはダンボールなので耐久性の心配はある。まだ遊んで数日なのでそこまで劣化はみられないが、半年、1年と持つのかと言われると不安なところ。
・意外に大きいので作ったものの置き場所に困る。※特にロボットキット
・小学校高学年〜中学生の子供にとっては少し「恥ずかしい」と感じてしまうかも。小学校低学年くらいの子供だと純粋に楽しめそう。
・実際、原価を少しでも考えるとかなり割高
ツイッターにはニンテンドーラボの面白工夫動画がガンガン流れてくるのに反して、Amazonの星1つレビューでは「ただの音が出るだけのピアノ。音ゲーがやれるわけでもない。つまらない」と書かれているの、つまらないのはラボなのか、本人さんなのか、突き詰められてしまいそうで辛い
— ソートン GEAR SURVIVE (@AthlonvsK6_3) 2018年4月24日
ニンテンドーラボやってみたいけど絶対子供に遊ばせるべきものでおいらみたいなクソ野郎が遊ぶべきゲームではないよなあと二の足を踏む
— あすとらフィック・リム (@asutor777) 2018年4月22日
総評
このニンテンドーラボを一言でいうならば『ゲームをするためのゲーム』。
「ゲームで遊んでクリアする」ということがゴールになっている従来のゲームソフトと違い、ニンテンドーラボは「ゲームをするために必要なパーツを自分達で作り、それがちゃんと動いたときの感動」を楽しむためのもので、言ってしまえばゲーム部分はオマケにすぎない。
その点で言えば、「ゲームで最強になりたい」や「ゲームを極限までやりこみたい」という想いが強い大人にとっては非常につまらなく感じてしまうことだろう。
逆に言えば、その「作る過程」を思い切り楽しめる小さい子供にとってはこのニンテンドーラボとの出会いがその後の人生にとって大きな影響を及ぼすものになるとすら思う。
ニンテンドーラボで遊んだ子供が将来「モノづくりの仕事」をしてみたい!と思ってくれるなら任天堂にとってこんなに幸せなことはないだろう。そんな遊んだ子供に「夢を与えられる」ゲームだと思った。